【コラム】心・技・体(3)技を身につける

前回までは、「心・技・体」のうち、
「心」「体」の重要性をお話ししてきました。
今日は、残りの「技」について考えてみます。

・「技」の意味

ある動作をするときに、
一つの筋肉だけを使うということは、
ほとんどありえません。

体全体の筋肉をバランスよく使うことで、
正確で、力強く、かつ疲れにくい動きを
行うことができます。

「身体が持っている力をフルに引き出した
パフォーマンスをするための技術」

を、ここでは「技」と呼ぶことにします。

・「技」を身につける難しさ

通常のスポーツの練習は、究極的には
「技」の向上を目指しているものでしょう。
しかし「技」は、身につけるのが難しいものです。

理由はいくつかあります。

・「動き」は見えても「動かし方」は見えない

体の「動き」は目に見えても、
「体をどのように動かそうとしているか」は、
外から見ることができません。
つまり、行いたい「動き」が見えても、
どうすればそれができるかはわからないのです。

・「技」は無意識化する

ある動きができるようになると、熟練するに従い、
頭で考えなくても、無意識にできるようになっていきます。
無意識にしていることを言語化して人に伝えるのは、
とても難しいことです。
例えば、自転車に乗って、どうバランスを取るのか、
人に伝えられますか?

「なんでできないの?」という言葉が聞かれるのは、
このような理由によります。
できる人には、できない理由がわからないのです。

それでは、一体どうすればいいのでしょうか?
正解はありませんが、ヒントをいくつか挙げてみます。

・上級者のマネをしてみる
体の一部分に注目するよりも、全体のバランスを見るようにすると、
動きを把握しやすいかもしれません。

・ゆっくりと動いてみる
早い動きではごまかしてしまっている大事なポイントを、
見つけられるかもしれません。

漠然と練習するのではなく、目的を持って
色々と試してみることが、上達につながるでしょう。

Fujimoto

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